第22章 ♡Story４５♡　本当の気持ちを...

「......奈央、片桐社長......」



「は、はい......」



「急に改まって、どうしたんだ？」



「実は、貴方達にはもうひとつ真実を伝えないといけないことがあるんです......」



「真実......？」



「今言うことは、嘘ではありません。
実は僕......」



「「......。」」
















「奈央の......奈央の実の兄なんです。
奈央がまだ幼い頃、生き別れになりました......」



「「っ！？」」



「突然のことで、驚かれているのは当然です。
でも僕は、貴方の娘・美代子の息子。つまり、貴方の孫でもあるんです......
こんなこと、すぐに信じられる話ではありませんが......」



「っ実の兄って......どういう、ことですか？
私には、父の連れ子である姉しかしません......兄が居るなんて話、
父から一言も......」



「それも当然だろうな(苦笑)
なにせ僕や母は有栖川家に関わる人間、何も関係ない君を巻き込まないため、
母さんと父さんがしてくれて決断なんだ......」



「っそんな......」



「っまさか......死んだはずの娘に息子がいただなんて......」



「......特に、何も聞いていなかったのですね？」



「あぁ......でも確かに、君は奈央に、美代子にも似ているよな気がする......」



「っ......」



「今まで、辛かっただろう......美咲？(微笑)」



「っおじい、ちゃん......」



「お前も、今日から私の孫だ(微笑)
奈央......彼が、お前の兄だ。」



「っ......貴方が、私と血の繋がった......お兄ちゃん？」



＿ｺｸｯ「......。」



「っ......お兄ちゃん！」＿ｷﾞｭｯ...



奈央は思わず美咲の胸に飛び込んだ。



「奈央......俺を、受け入れてくれるのかい？」



＿ｺｸｯ「直感で......わかったよ、お兄ちゃん(微笑)」



「奈央......(微笑)」



美咲も奈央を包み込むように抱きしめた。










「奈央ちゃん、美咲さん......よかったね(微笑)」



百合は遠目で微笑みながら見ていた。