藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第21章 ♡Story45♡ 婚約披露宴パーティー
「......立花君は、傷の方は大丈夫なのか?」
「傷口は塞がりましたから、大丈夫です。
ただ、当分動作に制限をかけられますけどね......」
「団司君、退院したばっかりだからな......本当なら、自宅で休むべきだが、
これではな......」
「百合ちゃん、やっぱり何か変っすよ。
まるで、別人を装っている感じでした......」
「徹平君の言うとおり、恐らく彼女は自分の本心を隠している。
だから、別人のよう見えるんだろう......」
「でも俺らの顔を見ても、そこまで驚いている様子はなかったです......」
「......感情を抑えるのに、必死なんだ。
そうでもしないと、自分の感情が可笑しくなってしまうと......」
「......。」
「もしここで彼女が『嫌だ』『別の相手が居る』とでも言ったら、
とんでもないことになるだろ?もうすでに、父上と母上も来ているからな......
だからああして、自分の感情を抑えているんだ。」
「......アイツが何を企んでいようと、俺らには百合の本心を知る必要がある。
......藤ヶ谷先生だって、そうでしょ?」
「.....あぁ、ちゃんと百合の本当の気持ちを確かめる。
それに俺は、やらないといけないことがあるからな......」
太輔は百合が持っていたリングのネックレスを首から外した。
「っそのネックレス......」
裕太は驚いた様子でネックレスを見た。
「裕太君には、ここまで話していなかったな......ネックレスのこと......」
「っ......」
「ついこないだ、海の中で見つけたんだ。
これを、百合に返さないといけないからな......」
「......。」
「ネックレスは、兄から無理やり奪われて投げ捨てられてしまったんだ。
それで、俺や宏光達はネックレスを探していたんだ。
丁度藤ヶ谷君が、沖の方で見つけてくれたんだ......」
「っ藤ヶ谷先生......」
「あれくらい、当然のことだろ......」
「ちょっと頑張りすぎて、溺れたけどね(笑)」
「それ、言わなくていいです(怒)」
「......。」