藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第17章 ♡Story41♡ 離れ離れのふたり
太輔side
俺と美咲さんは、あのまま病院にふたりの付き添いとして病室で睡眠を取った。
そして翌朝、重い心のまま目を覚ました。
「百合......」
百合は今、無事だろうか......
アイツに何もされていないだろうか......
今は百合だけのことが気がかり......
「......ぁ、藤ヶ谷先生おはようございます。
あのまま帰ったんじゃないんっすね(苦笑)」
「おはよう徹平君、よく寝れた?」
「おかげさまで(笑)
藤ヶ谷先生こそ、椅子にずっと座ってて寝れたんっすか?」
「仮眠程度はね(苦笑)
やっぱり、百合のことが気になってそんなに寝れなかったよ......」
「そりゃあ昨日は衝撃過ぎましたもんね......
まさか立花があんな重傷になるなんて......」
「本当なら俺が百合を守るべきだったのに......
本当にすまない......」
「藤ヶ谷先生は何も気にしないでくださいよ。
昨日も言ったように、一番支えているのは他の誰でもない先生なんっすよ......」
「......。」
「藤ヶ谷先生、仕事とか大丈夫っすか?」
「あぁ、今日もいつもどおり行くつもりだよ。
徹平君も、こんなに早く起きる時があるんだね。」←
「ひどっ!」
時刻は現在朝の6時、まだ百合が気を失っている時だった。
「そういえば、百合が連れ去られたこと......
まだ事務所には言っていないよな?」
「多分、俺も立花もそんなことできる暇はなかったし......
でも美咲さんが知らせたかもしれません。」
「ちょっと隣の病室に行ってくるよ。」
「うぃ~」
ちなみにふたりはそれぞれ個室、団司は徹平の隣の病室にいる。
_コンコン「美咲さん、入っても大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、今団司君も意識があるよ。」
扉を開けると椅子に座る美咲とベッドに横たわる団司がいた。
よかった......
団司君も意識を取り戻していた......