藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第16章 ♡Story40♡ すれ違う心、信じる心
百合side
「っ......」
気を失って眠ってしまった私はゆっくりと目を開けた。
今私は柔らかいクッションの上で仰向け状態、これはベッド?
そして見上げた視線には異様に高く感じる天井......
まるでお屋敷にいるような感じがした.....
百合はゆっくりとベッドから起き上がった。
「......窓が、ない?」
周りを見渡すと広い部屋が広がっていた、だがその部屋には窓はなかった。
「......なんで窓がないの?」
(まるで地下室にでも閉じ込められている気分......)
ベッドの他にも本棚や机はあるものの窓がないだけで
やけに部屋が暗く感じた......
「っ帰りたいよ......みんなに会いたいよ......」
百合が涙を流し始めた時、でかい扉の外からガチャガチャと
鍵を開けるような音が聞こえてきた。
「っ......」
(っ私、この部屋に閉じ込められているの......?)
そして開かれた扉の向こうにいたのは......
「おはよう百合ちゃん(微笑)」
「っ......(睨)」
「まだ、ネックレスのことを根に持っているのかい?」
「っ当たり前でしょ!
あのネックレスは本当に大事なモノなの......」
「それは残念だなぁ......せっかく新しいネックレスを君の為に仕入れたのに......」
「っそんなもの私はいらない!!」
「ネックレスに合わせてドレスも取り揃えたんだ......(微笑)」
「っ嫌よ!!」
「......麻井、彼女の着替えを手伝ってやってくれ。」
「かしこまりました、雅様.......」
「っ!?」
(麻井?......っまさか麻井先生?
いやそんなはず......)
麻井と言われた女性は部屋に入ってきた。
「っ......!?」
(っ嘘......)
百合は目を大きく開いた。
目の前にいた女性は紛れもなく麻井真琴だったからだ......