藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第15章 ♡Story39♡ 亀裂と絶望
「っ立花!!!!!」
「っ志村さん!!」
よく見れば百合ちゃんは有栖川先生に腕を捕まれ
ほとんど身動きがとれない状態だった。
「っ立花!!」
そして俺は急いでアイツのとこに走った。
「くっ......!」
なんでコイツが撃たれなきゃいけねぇんだよ......!
立花を抱き抱えた時、腹部から血が流れ出ていた......
俺の服はあっという間にアイツの血で赤くなった......
まだ意識はある......急所はなんとか逃れたのか?
「っ立花さん!!」
百合ちゃんも目に大粒の涙を浮かべていた......
百合ちゃん、あの事故の時みたいに自分を責めこんでいないかな?
立花が撃たれたのは絶対百合ちゃんのせいじゃない......
悪いのは全部......アイツのせいだ......!
「っ志村さん!!早く救急車呼んでください!!」
「っ百合ちゃ..「っ俺のことはいい!!早く彼女を...!!!」
百合ちゃんの声で我に返り、俺は急いでスマホを取り出そうとしたが
立花はその動作を止めた。
「っ......」
(あのままじゃ百合ちゃんはアイツに連れて行かれる......
かと言って立花を放っておけば明らかに命の危険が迫る......)
「っ私は大丈夫です!
このままじゃ立花さんが!!!」
_チッ「アイツ......余計なことを......」
どうやら立花を撃ったのはアイツの部下らしい......
「っ......」
(許せねぇ......コイツが何をしたって言うんだよ!!)
コイツはただ必死に百合ちゃんを取り戻そうとしただけなのに......
コイツは確かに、嫌味とか見下してくることが多くてすんげぇムカツクけど!
コイツは俺の大事なダチなんだよ......一緒に警察官を目指す、仲間なんだよ......
「っ俺は......どうすりゃあいいんだよ......」
俺は抱き抱えたまま頭の中を混乱させていた。
「っおい志村!!
今は俺のことより彼女を優先しろ!!!
お前だって警察官だろ!!!」
「っ......!」