第8章 記録.8
『あんな奴、認めないです。半端な気持ちで、夏芽姉さんに近づいて。何が好きかって、ふざけるなって話ですよ!!』
瑛翔は七瀬さんが嫌いだ。
夏芽が12歳の頃、婚約者として七瀬さんが来た。
最初、七瀬さんはナルシストで自信家、それで偉そうで好きになられるのは当たり前。
そんな人だった。
夏芽はそれでも友達として好きだと、仲良くしていた。
でも瑛翔は言う。
『自分大好きで、自信家なてめぇが馴れ馴れしく夏芽姉さんの婚約者気取ってんじゃねーよ。たかだかお前んちの会社のためなんだろ?ふざけんなっ』
中途半端。
瑛翔は七瀬さんのそこが嫌いらしい。