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それでも君がいい。
第21章 記録.21
「しょーまー!!見て見て!このドレス!」
夏芽が楽しそうな笑顔で駆け寄って来た。
「可愛いドレス、似合ってるよ」
「ありがとう!!このドレス、お気に入りなの」
嬉しそうに微笑む。
お気に入りのドレス、確かに夏芽が好きそうなドレスだ。
「瑛翔は?」
「庭に居るよ」
「ちょっと行ってくるね」
ドレスの裾を持ち、庭へと去った。
瑛翔のあの悲しそうな表情が、頭の中に何度も浮かんで来る。
腕時計は開始時刻を示していた。
キィー、
玄関のドアが開く音が、静かなリビングに聞こえてきた。
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