第8章 サッカー大会と歩美の恋
歩 「新一・・・大丈夫?」
新 「あぁ、これ位どうって事ねーよ」
歩 「嘘、哀と志保と話してるの聞いたもん。昨日の試合でケガしてそれで無理してるのも・・・」
新 「歩美・・・」
歩 「新一、もう無理はしないで・・・」
新 「大丈夫これ位、それに負けるわけにはいかねーからな」
歩 「新一・・・やっぱ私は駄目だね・・・マネージャーなのに新一の体の事知らないで、ただ応援してるだけだし…哀や志保には勝てないね…」
歩美の目から涙がこぼれ落ちた。
新 「歩美、お前の声援がみんなのやる気を出してるんだ。それにあいつらは大人びてるだろ?だから物事を客観的に見てる。だから俺の怪我にも気づいたんだろう、特に哀はな」
歩 「でも…」
新 「それに俺は一生懸命応援してくれる、まっすぐに見てくれる歩美が好きだ」
歩 「新一…」
その時、新一の頭に何かが当たった。
新 「いて」
新一は後ろを振り返った。そこには空のペットボトルが転がっていた。
志 「こら~新一、いつまで歩美といちゃついてるの?そんな暇があるならさっさと逆転してきなさい」
新 「あぁ、わかってるよ」
歩 「そうだね、もう言わない。新一逆転して優勝しよう。それに早く出ないと志保大変になるよ…」
新一は志保の方を見た。そこではなにやら志保の周りを十数人の女が取り囲んでいた。
「ちょっと工藤くんに何してるのよ?」
「そうよ、怪我がひどくなったらどうしてくれるのよ」
志 「何よあんたたち?」
「あなたこそなによ?」
志 「私は新一の…」
「新一ってなれなれしい」
哀 「志保行きましょう」
哀が志保の手を引く。
志 「ちょっと哀……」
と大変な事になっていた。
新 「だな…」
歩 「それに、おまじない無駄にしちゃ悪いしね♪」
新 「おまじないって・・・見てたのか?」
歩 「えへへ。さ、がんばって。応援するから」
新 「あぁ、じゃ行ってくる」
新一がタッチラインに向かって歩いていく。観衆は大歓声で新一を迎えた。帝丹は何とか全員で守備をし守っていた。
元 「ボールをいったん外に」
元太の言葉でボールをクリアーする。そして新一がフィールドに入った。