第5章 真っ赤なお笑いの秋に!
9月28日になりました。9月も残すところあと2日ですよ。早いな~。そんな今日は残念なお天気で雨でした。養成所終わりに傘を忘れたことに気が付いた最初君はリュックの中を見て愕然としていました。するとピン芸人の八田直樹君が最初君の所にやって来て”一緒に帰らないか?”と言ってきたのです。すなわちこれは俺の傘に一緒に入らないか?ということです。
「え?男同士で相合傘かよ。勘弁してくれよ~!」
と、最初君は苦笑いでその場を避けようと必死でした。そんな最初君の姿を見ていると居ても立っても居られないのだが私はこの日、傘は一本だけしか持ってきていなかったのです。しかもこんな日に限ってバイトがあるとかついてないな~。本来なら最初君と相合傘しても別にコンビだから悪くはないと思うが・・・急いでるんだ。ごめん!夏祭りの借りはまた返そうと思います。
「ねぇ、だったら私の傘貸してあげましょうか?」
するとそこにななみさんがにっこりと最初君の方へやって来ました。
「えっ、いいの?でもそれじゃあ、ななみちゃんが・・・。」
「私は大きいのがあるから大丈夫。だから折り畳み傘使って!本当は大きい傘貸してあげたかったけど女物だからね。まぁ、折り畳みも女物だけど小さい方が恥ずかしさも少しはなくなるかなーって。はいっ。」
ななみさんはバッグから折り畳み傘を差し出しました。ななみさんの折り畳み傘は赤いパッケージにウサギの絵が描いてあるのでした。なんかかわいいな。
「ありがとう、ななみちゃん。これ明日返すね。忘れてたら別の日に返すよ。」
この時の最初君は嬉しそうだったな。でも結局八田君と帰りましたが(笑)一緒に帰るのはいいんだけど男同士の相合傘だけは避けたかったのね。
こうしてこの日の養成所も過ぎていきました。今日は養成所でお笑いカルタというのをしてお笑いの用語を楽しく学ぶことができました。それではバイトへいざ出陣!