第5章 真っ赤なお笑いの秋に!
次の日になりました。この日はななみさんがイライラしてるみたいでお昼の時もずっと愚痴をこぼしていました。
「ななみさん大丈夫?」
私が怪訝そうに伺うとななみさんが机に頬をついてボールペンをカチャカチャ。
「こんにゃろうめ!」
え?今なんて言いました?私の聞き間違いかな?
「うわーいつこことか恥ずかしい〜。私何言ってるんだろう?あっ今のは気にしないでね。」
はい!でました。ウチの養成所あるある!いつここ=いつもここから(芸人さん)ね。ウチの養成所では怒る時芸人さんのギャグがでちゃいます。
この時ななみさんの頬が少し赤くなっておりました。
他には最初君がよく”そんなの関係ねえ”と小島よしおさんのおなじみのギャグを言っている時もありました。なのでどうしたのかと私が聞くと文化祭準備でむしゃくしゃしているらしく”つい芸人さんのギャグが出ちゃうんだよね。ははっ。”
と半笑いでした。
そして次の日は養成所が休みのためいつめん(最初君とななみさん)とでランチしてきました。
するとななみさんが席に着くなりアイフォンとやらを手の取り、何か言っていました。
「ヘイ!シリ!」
「何それ?何かの呪文?」
私は不思議になって聞きました。
「ああ、これはアイフォンに搭載されているアプリみたいなもんでこれに話しかけると答えてくれたり検索してくれたりするんだ。まぁ、ダメな時もあるけどね。」
ななみさんは笑顔でそう答えました。
「ああ、それ聞いたことがあるな。色んな言語が選べるんだっけ?」
と最初君。
くそ~最初君まで知っていたとは私はなんて時代遅れなんだろう・・・。
「千花夏さんもアイフォンを買う時にわかるわよ。」
ななみさんはそう言うとアイフォンを手に話しかけていました。
「ヘイ!シリ!」
と何回か言った後のななみさんが衝撃でした。まさか英語で話しかけてるなんて思わなかったのです。
「Hey,shiri!How is the weather today?・・・あれ?何も出てこない・・・おかしいなぁ。発音が違ったのかな?」
そしてもう一回!
「ねぇ、そのハウとかいう・・・。」
私が気になって話しかけようとしましたがななみさんに止められてしまいました。