第4章 私のお笑い計画書
次の日は養成所デ~。講義の前には昨日会った出来事を3人で話し合いました。そして講義が始まりました。最初は英会話を習いそのあとにダンスレッスンをしてからやっと講義へと移りました。
「みなさん、ごきげんよう。暑い中お集りの皆さんには集中してもらうぞ。なんて言ったってプロになるんだからな。」
吉田講師の挨拶も早々に今日の議題へ移りました。
「今日覚えて頂きたいのは”開口一番”だ。これは寄席で最初に出演する芸人を指すことだ。この芸人の出来次第で、その日のお客さんの場の暖まり具合が決まるといっても過言ではない。それから”かえし”は重要なので覚えておけ!!なにかネタを振られた時の答え。かえしがうまい芸人は、ポテンシャルが非常に高いと思われる。アドリブがきく、とも言う。”かく”はいい表現でないためお勧めしないが一応覚えておくように!寝ること。はっきり言ってしまえば、SEXすること。ただ、用語としては男性芸人が女性に対して使う表現みたいなもいのさ。用例:『あのタレ~たろか』。楽屋はご存知の通り劇場や寄席などで、演者が準備・休息をする部屋のことだ。みんなも養成所を卒業したら楽屋が与えられると思うがきれいにしとけよ。続いて楽屋落ちだがこれはよくないな。楽屋の仲間の者だけに通じて、観客にはわからないことを舞台で言うこと。舞台袖では笑いが起こるが、観客側はきょとんとしているか、その笑いに釣られて笑っているかどちらかの状態になる。みん名はくれぐれもお客様第一に考え、お客様にもわかるネタを作ってもらいたい。お客様からのご理解が得られてこそプロの始まりだからな。どの業界でもそうだがお笑い芸人は特にそうだ。例えば早口で言わない!どもるのは最もだめだな。まあそういう芸風ならどうかと思うが。あとは焦り過ぎが顔に出てるとまずいぞ。老若男女とは言わないがみんなが理解しやすいネタ作りを心掛けて欲しいな。」
吉田講師の言葉が身に染みるように暑いですね。最近の講義は難しくなってきていますがすごく勉強になってよいなと思いました。それではバイトへ行ってきます。