• テキストサイズ

嫌なヤツ

第4章 父親


前の、保健室での出来事。
倉野君と付き合うことになってしまった。
あのときは、気分だった。
「はい」とか言った後、我に返った。
「やっぱ今のなし!」
「…はぁ~?今いい雰囲気だったのにさ~」
「い、今のはノリ…」
「一回言ったんだからダメ」
…まぁしょうがない。

結局このことは誰にも言わないという約束で付き合うことになった。
正直、嬉しいのか嬉しくないのか…。

いや、

嬉しいのかも。



保健室から戻ったら、色んな女子から
「大丈夫!?」
と言われた。
私は「大丈夫」と言って席に戻った。
一方、男子は
「つーか、お前ら何やってたんだよ~」
とか、ふざけ半分で倉野君に話しかけていた。
「いや、顔色悪かったからさ~」
「は~?いやいやホントは二人で何かしてたんだろ~?」
「今までも二人でサボってたりしてたじゃん!」
もう、関係ないじゃん。別に何もないし。
…あるのか。
「ちょっと男子!やめなよ!あのとき、佳奈ちゃん泣いてたじゃん!それくらい気分悪かったんだよ!」
半分あってます。
「でも、なんで倉野が気付くんだよ。あ、お前もしかしてずっと本城のこと見てたのか!?」
「…え?…倉野君、佳奈ちゃんのこと…?」
…なんでそんな展開になるの。
とりあえず帰りたい…。


「好きだよ」


よ…。


「なーんてな♪冗談だって!」

…。

くらのおおおおおおおおお!!
「び、びっくりしたぁ!ホントかと思ったじゃん…」
「別に本城とは何もないよ」
…倉野君が何とかカバー(?)してくれた。
けど、
「なぁ…本城」
倉野君がこっちを見た。
不意打ちだった。
目が怖い。口が笑ってるけど何か企んでるような感じだった。
「…うん」
「佳奈ちゃんが言ったならそうか」
「俺、信用されてねー」
あははーという笑い声が教室中に響いた。

…何なのよ。

/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp