第19章 水の都へ
「ハァ…ハァ…。」
激しすぎる行為に息が上がり、じんわりと汗ばんだ胸を揺らした。
そこにいつの間に服を脱いだのだろう、ローの厚い胸板が重なり、そのまま覆い被さるように、モモの唇に優しいキスを落とした。
「…ふぅ、…ん。」
啄むような口づけが心地よくって、ずっとしていたくなる。
ローの唇は首筋に移り、先ほど付けたキスの痕をペロリと舐め上げた。
「…しょっぺェな。」
「やだ、もう…ッ」
当たり前だ。
誰にこんなにされたと思っている。
簡単に乙女心をえぐるローに頬を膨らませて、その顔を引き剥がした。
「…お風呂入ってくる。」
汗を流したいのはもちろんだが、下半身がベトベトしていて気持ち悪い。
しかし、起き上がろうと彼の胸を押すモモの腕を、ローはガシリと掴む。
「風呂は、あとでな。」
「え……?」
言われた意味がわからず、目を瞬かせる。
ローは掴んだ腕を再びベッドに縫い止めると、ニヤリと不敵に笑った。
その海賊らしい笑みは、裸の身体と相まって、とても魅惑的に見える。
そういえば、彼はなぜ今さら裸になったのだろう…。
そんなことをぼんやりと考えていると、彼の吐き出した精液で汚れたままの蜜口に、くちゅり、となにかがあてがわれた。
なんだろう、と思うのと、つい最近もこんなことがあったな、と思うのは ほぼ同時。
妙なデジャヴに、若干 冷や汗をかきながら確かめると、そこには先ほど果てたとは思えないほどいきり立ったロー自身が牙を剥いていた。
「うそ…。」
待って、わたしはもう…。
「言ったよな?“一度出す”と。」
つまり二度目もあるってこと。
忘れてた、自分が愛する人は“体力オバケ”という名の、化け物なんだってこと。
「ちょ、ちょっと待って、本当に--」
残念。
さっきも言ったけど、こういうときの「ちょっと待って」は無視することにしている。
ズプププ…ッ
「ふ…、あぁあ…ッ」
制止もむなしく、未だ欲望に塗れた蜜壺に熱い肉棒が再び突き立てられた。