第2章 演練
男が簡単な説明を終えると、演練に選ばれた者は誇らしげに胸を張った。
それもそうだ。
刀剣男士たちにとって、演練へ行くということは出陣や遠征とはまた別の意味を持つ。
演練とは謂わば、審神者たちが自らの刀剣男士を自慢する場でもある。
つまり、演練のメンバーに選ばれるだけで、刀剣男士たちは己に自信を持ち、己をより誇りに思う。
かと言って、では他の者が自慢に値しないのかと問われれば話は別だ。
演練に連れて行けるのは六人までと決まっている。
男だって、連れて行けるものならここにいる全員を連れて行きたいと思っている。
そして、その思いをここにいる者たちは皆分かっている。