第47章 ピックアップ御礼作品【月夜に抱かれて】/三成
「愛香様、見てください」
「ん……?これは……?おだんご……?」
「はい、政宗様に教わりながら作ってみました」
大事そうにお団子を抱えてにっこりと微笑む三成くん。
「でも、どうしてお団子を作ったの?」
「今宵は月がとても綺麗に見えますので、お団子を食べながら愛香様と月見をしようと思いまして」
「私のために作ってくれたの?」
「はい」
器の上には大小様々の大きさ、形も綺麗な丸とは言えない歪な形をしたお団子が乗っていた。
不器用な彼が、私のために一生懸命作ってくれたかと思うと胸が熱くなっていく。
「ありがとう!嬉しい」
「私も愛香様の笑顔が見れて嬉しく思いますよ」
やんわりと微笑む三成くんに胸がキュンと締め付けられてしまう。
本当に三成くんの笑顔、気遣いに癒やされている私は世界一幸せ者だなって実感してしていると
「さ、愛香様……縁側に行きましょうか」
差し伸べられた手をそっと重ねると、頬がだらしなく揺るんでしまう。