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悪い美食家に捕まってしまいました。【東京喰種】

第7章 お久しぶりです月山さん。


頬を優しく撫でる指先がいとおしくて、僕は自分でも驚いたけど...月山さんの指を口に含んだ。

「...カネキくん...大胆だね。」

彼は何故か嬉しそうに目を細めると僕の口内をぐちゅぐちゅと掻き混ぜた。舌を二本の指で挟まれ、弄ばれる。口の端から溢れた唾液が顎へと伝う。

「んっ...ぅ、ふっ、ふ、は...」

口内から抜かれた月山さんの指と僕の舌の間につぅっと透明の糸が引かれた。もっと、もっとと触って欲しい。体が疼き、顔が熱くなる。

「...その...月山さん...」

「ンン、何だい?」

彼は僕の体の火照りに気付いているのか、わざとらしく頬を撫でてくる。時折唇をなぞられ体がぴくっと反応してしまう。月山さんはきっと、僕がねだるまで動こうとはしないだろう。甘い痺れが体を犯していく。頭がぼーっとし、考えている事が声に出てしまった。

「月山さんの、今度はちゃんと受け入れたいです...」

何を、僕は言っているのだろう。恥ずかしい、この人を自ら求める日が来るなんて。あぁ...でも、彼の余裕の無い顔を見るのは好きだ。目の前の、先程とは打って変わって余裕の無い表情になった月山さんを見て僕は思った。

僕は、この男が好きみたいだ。
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