第6章 貴方に会いたい、月山さん。
リゼさんと出会ってから今まで掛かったストレスによって白くなったのだろう僕の髪は色素が抜けたぶん、軽くなったようにふわふわとなびいていた。
「...」
彼は優しいから、変わってしまった僕を見ても好きだと、愛していると言ってくれるのだろう。でも、きっと傷付けてしまう。彼には、もう、会えないなぁ...。そんな事を考えながらアヤトくんと争う。戦うのはあまり好きじゃない。殺すつもりでなくても殺してしまったりしてしまうから。アヤトくんはトーカちゃんの大切なたった一人の弟だから、殺してはいけない。それだけは本能的に分かっていた。
それから。
語りきれないほど色々あった。
僕は、大切な物を、大切な人達を守るために"アオギリ"に入ることにした。これで、もう。
彼とは、
月山さんとは会えなくなった。会いたい。でも会いたくない、会えない。僕はもう、人ではない。