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【銀魂】紅に染まった紅一点

第22章 親子ってのは嫌なとこばかり似るもんだ 〜普段の姿〜


 祭りが始まった屋台の道を歩いているうちに、川沿いに着いた。ーー何故だか、少し騒がしい。
「綿菓子ー!」
 河川敷から聞き慣れた声が聞こえた。
「……銀時?」
 数日前、一緒にいた男がそこにはいた。その男の頭頂部に向かって金属の塊が投げられ、鈍い音を響かせて当たった。男がその場に倒れる。
「……」
(何してるんだか……)
 男は金属の塊を投げた老人に怒られている。その様子を橋の上へ移動しながら女は見ていた。
 ーきっと、また何かやらかして巻き込まれているのだろう。昔からそうだ、あの男は。いつも事件ばかり拾ってくる。
 橋の上から見下ろすと、神楽がカラクリとままごともどきをしたり、カラクリを投げ飛ばそうとしたりしている様子が伺えた。昏葉は橋の欄干に頬杖をついた。
「……本当に変わらないわね……」
 ーあなただけは本当に変わらない。あなたの周りも。世界が変わり、時代が変わり、周りの環境が変わっても、相変わらず馬鹿ばかりしている。あなたの周りにはそんな人ばかりが集まってくる。そんな気がする。
 女は薄く笑った。
 ーあなたの側に、あのままい続けていたら……。
(何か変わったかしら?)
 ーーそんなこと、今ではもうわからない。ただ、1つだけ言えることは……。
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