第21章 親子ってのは嫌なとこばかり似るもんだ 〜招かれざる客〜
クククッと笑い声が聞こえる。
ーどうして、このような状況なのにこの男は余裕そうなのだろうか。
「答えなさい……晋助」
昏葉は後ろを振り向くことなく言った。
「答えるも何もねェだろ」
高杉は刀を鞘に納めた。
「俺ァただ壊すだけだ。ーーこの腐った世界を……!!」
「!? 晋助……」
昏葉が後ろを振り返ると、もうそこには誰もいなかった。
「……」
(あの噂は本当だったみたい……)
ー銀時には一応、話はしたが……。
「どこまで信じているかわからないわね」
ため息を1つだけついて、女は元来た道を再び歩き出した。
「……」
(こんなことしたって誰にも彼を止めることはできない……)
ーこれは最初からわかっていたことだ。もう、彼を止めることができる人は……この世にはいない。それでも……。
「やるしかないのよね……」
ーあなたがいなくなった世界で、もがき苦しんでいるみんなを救うために……。
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