• テキストサイズ

【銀魂】紅に染まった紅一点

第20章 たまにはブレイクタイムも必要で


「……ふぅ」
 黒髪の女は行きつけのバーのカウンターで煙管を吹かせた。
「どうされたんですか?」
 マスターが女に声をかける。
「ん? いや……」
 女はカウンターに用意されたお酒を煽った。
「ちょっとね……いろいろあって……」
 ー最近、銀時と交わってばかりだ。再会してからそんなに月日も経ってないのに……。
(こんな予定じゃなかったのにな……)
 昏葉はカウンターに肘をついた。
ガタンッ
 物思いにふけてると、隣の椅子が乱暴に引かれた。
「マスター! お酒!」
「はい。種類はどうされますか?」
「オススメで!」
 重そうな荷物を床に置いて、1人の若い女がカウンターの椅子に座った。マスターは彼女の前にカクテルを置いた。女はそれを一気に煽る。
「はー!」
 大きな声で叫んだかと思うと、女はカウンターのテーブルに突っ伏した。
「もー! なんなのよー! 新人なんだから分かんないこともたくさんあるし、知らないこともできないこともたくさんあるわよー! 自分ができるからって、みんなできるなんて思わないでよー!」
 女は突っ伏した状態のまま、独り言をブツブツと呟く。
「……大丈夫?」
 見かねた昏葉が女に声を掛けた。
 女はバッと顔を上げて、隣の昏葉に顔を向けた。
/ 111ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp