第2章 何よりも自分の命を大切にしろ 〜久し振りの再会〜
その頃、『万事屋 銀ちゃん』の家の中では……。
「銀ちゃーん! お腹空いたアル! 何でもいいから食べたいアルー!」
神楽がソファの上で手足をバタバタさせて暴れていた。
「お前、さっきご飯食べたばっかだろ! 少しは我慢しなさい!」
「嫌アルー!」
神楽は頬っぺたを膨らませた。
「まあまあ、2人とも。神楽ちゃん、銀さんの言う通りだよ。さっき食べたばっかりなのに、もうお腹空いたの?」
「あんなけで足りるわけないダロ! 物足りないアル! 私はもっともっとご飯を食べたかったネ!」
「いや、僕や銀さんよりもご飯、たくさん食べてたよね?」
涙目で訴えてくる神楽を新八が仕方ないな〜と言いたげな顔で相手していた。その時……。
ピンポーン
「ん?」
ピンポーン
チャイムが何回か鳴った。
「あれ? 今日って仕事、入ってましたっけ? それとも、お客さんかな?」
新八が玄関に行き、扉を開けた。
「はーい、どなたですか?」
扉を開けると、そこには傘帽子を目深く被った女が立っていた。
「こんにちは。銀時君、いますか?」
女は顔を上げて、新八を見た。
「え、あ、はい、いますけど……銀さんの知り合いですか?」