第12章 コスプレするなら心まで飾れ 〜降ってきた事件〜
1人の男が建物の中へと入ってくる。
「誰だ!?」
男は腰に携えた刀に手をかける。
「……あなた、桂の仲間なの?」
女は男と目を合わせたまま、動かずにじっとしている。
「それがどうした! お前は誰だ!」
男は女を睨み、刀を抜きながら距離を詰めてくる。
「私は桜音昏葉。桂の幼馴染みよ。坂田銀時が怪我をしていると伝えて!」
「!? 桂さんの幼馴染み!?」
「いいから早く! 急いで手当てが必要なの!」
「わ、わかった!」
昏葉の気迫に押されて、男は急いで仲間の元へと戻って行った。
「……銀……」
女は男の名前を呼び、そっと自分の方へと彼を抱き寄せた。
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