第4章 何よりも自分の命を大切にしろ 〜紅の花が咲く時〜
「さっきの約束、忘れていないでしょうね?」
「……」
男は女を見て、チッと舌打ちをした。
「……あァ」
昏葉は満足そうに笑った。
「それじゃァ、私たちは帰らせてもらうわ」
そう言って、女は天然パーマの銀髪男のところに行った。
「帰るよ、銀時」
「あァ」
銀時は優しく微笑んでから、隊士たちに手を挙げた。
「じゃァ、そういうことで帰らせてもらいます」
それだけ言うと、昏葉と銀時はその場を去って行った。
「……総悟」
「あァ、土方さん」
沖田はニヤリと笑った。
「ありゃァ、絶対に“紅”でさァ」
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