第3章 何よりも自分の命を大切にしろ 〜白夜叉と紅〜
「噂話?」
銀時は怪訝そうに眉を寄せた。
「えェ、それが……あいつが近いうちに江戸でテロ活動をするという噂なの」
「……」
「詳細はよくわからなかったけど……あいつが絡んでいることだったから、あんたと桂には知らせたくて……」
「はっ、テメェが噂話なんかに乗せられるなんざ、他の奴らが聞いたら呆れるぜ」
「……」
「けどよ……それが本当だったら……お前、どうする?」
何時になく、真剣な面持ちで聞く目の前の男に昏葉は目を閉じて言った。
「もちろん、止めるわよ」
ーーあのバカを止めるのは私たちの役目でしょ?
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