第23章 親子ってのは嫌なとこばかり似るものだ 〜攘夷戦争の爪痕〜
日が沈み、夜が来た。祭の囃子の音が鳴り響いている。
「銀ちゃん、銀ちゃん! 早く早く!」
「おい、待て」
銀時は屋台が並んでいる道を神楽に引かれながら進んでいる。隣には新八、後ろにはカラクリロボットの三郎がついて来ていた。
(……逆に悪ィことしちまったな)
男は手に持った袋を見た。ーーカラクリロボットの組み立てを手伝ったお礼に平賀源外から貰ったお金だ。そもそも、幕府からの依頼でカラクリロボット作っていた源外が再びカラクリロボットを組み立てないといけなくなったのは、銀時たちが騒音で迷惑していたからという理由で邪魔をしたせいだったのだが……。
「銀ちゃん! あっちの焼きそばを食べたいネ!」
「わーかった、分かった。だから、ちょっと待て」
銀時は神楽に引かれるままに移動している。
「銀時」
そんな男の後ろから、1人の女が声を掛けた。
「……昏葉」
男は女を見て、名前を呼んだ。
「何してるの?」
「……見りゃ分かるだろ。ガキのお守りだよ」
「お守りなんて失礼アル!」
神楽は頬を膨らませて言い返した。
「お守りだろ、どう考えても。そう言われるのが嫌なら、そこのカラクリ連れて好きな物でも買って来い」