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私が生きている理由。

第5章 再会


「……今日の月は風情がある。美しいな。」
「そうですね。」
ここ最近は月なんて見ていなかったからすごく懐かしく感じる。今日の月がこんなに綺麗だったなんて知らなかった。今日は十六夜か。
「懐かしいな、お前が出て行ったのもこんな十六夜月の夜だった。それから、天霧にお前を探させた。」
「そんなことしてたんですか。相変わらず物好きですね。」
私を追うなんて、暇人のすること。私はこの世に必要のない鬼なんだから。いや、もう鬼と名乗るのも間違っているかもしれない。新選組の人に出会って私は変わった。生きる理由を見つけた。鬼として生きてきた今までと比べれば、随分と人間らしく暮らしてると思う。私が鬼だなんておこがましい。
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