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私が生きている理由。

第1章 生き残り


「嫌だ、誰か助けて!」
私達は泣き叫んだ。大好きな人のため、守るべきもののため。声を枯らして叫んだ。
橙色は私の好きな色。だけど、あの日一瞬で嫌いな色へと変わった。

人々が歩いていく中、私は気配を消して歩く。人間に見つかっては厄介事に絡まれるに違いない。
「やめなさいよ、みっともない!」 
あれは、千?どうしてこんなところに?八瀬の里にいると聞いていたのに。鬼が無闇に人里へおりては危ないと教えたのは千なのに。
「どうして力の無い女や子供に暴力をふるうのですか。町の民を守ってこその侍でしょう?」
あの人も人間じゃない。私と同じ鬼。どうして?なんで外の世界にはこんなに鬼がいるの?
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