第12章 手料理
「食べてもええ?花音ちゃん」
ワクワクした目でカレーを見つめる大倉さん。
「良いですよ」
「いただきます!」
両手を合わせる大倉さん。
「いただきます」
丁寧に手を合わせる安田さん。
「どうぞ」
お腹も空いたので私もカレーを食べることにした。
「花音ちゃん、カレー美味しい」
「おん、美味しい」
ニコニコ笑って言ってくれる大倉さんと安田さん。
「本当ですか?良かったです」
とりあえず失敗はしてないみたい。
「花音ちゃんって彼氏とかに料理作ったりするん?」
「あんまりしないですね」
だってほとんどの人とちゃんと付き合うことをしないから。
束縛とかそういうのが面倒くさい。
「へー、そうなん?
作ったら絶対モテるで?」
話を続ける大倉さんと黙々と食べている安田さん。
「お代わりええ?」
「良いですよ、私よそいますね」