第7章 挽回
「お疲れ様です、村上さん。
マイク回収しますね?」
「おん、お疲れ。ありがとぉな」
「いえ」
「花音、すまんな。
休憩ん時はちょっと言い過ぎた、ってか感じ悪かった」
休憩の時?
あ、元が良いから…って言う発言に対して?
「いえ、全然気にして無いですよ」
「俺、無神経なとこあるみたいやから嫌なことあったら言ってな?
直すように努力するから」
「あ、はい」
「逆に、なんか気になるところあったら気軽に言うてや。
周りに対してやったら、俺が代わりに言うたるから」
「ありがとうございます。
でも、自分のことぐらいは自分で出来ますよ?」
「それもそうやな、要らんお節介やったな。
でも、いつでも話聞くからな」
「はい、ありがとうございます。
じゃあ、その時はお言葉に甘えて…」
「おん。
ほな、またな。花音。
風邪ひくなよ」
「はい!」
預かったマイクを一旦机の上に置き、大倉さんのマイクを回収しに向かう。