第7章 挽回
「それ、他の女の子に言ったら勘違いされますよ?」
錦戸さんは、ファンの方以外からも人気なんだから。
「んー、そら確かに困るわ」
1度考え、改めて頷く錦戸さん。
「確かに、亮ちゃんなら勘違いされ兼ねないね。
でも、俺も花音ちゃんの歌好きやで?」
「えぇ⁉︎あ、ありがとうございます」
2人に言われると、なんだか自信が出て来る。
「ほな、再開すんでー」
村上さんの一言で、リハーサルが再開する。
「自信持って歌えばええねん」
「亮ちゃんの言う通りや、花音ちゃんらしく歌えばええよ」
「はい」
「イケメンくん達は、言うこともイケメンやなぁ。
けど、2人の言う通り!
のびのーび歌えばええねん、花音ちゃんらしく」
のほほん、と笑う丸山さん。
「なんやねん、マル。
お前、俺らの良いとこどりやんけ」
「細かいとこは、気にしない」
「なんやねん、ホンマ」
言葉とは裏腹に、笑顔の錦戸さん。