第24章 【鶴丸国永】二人目
鶴丸「わっ!」
「...あ、あぁ、鶴丸。..ふふ、びっくりした。」
鶴丸「元気ないな。折角帰ってきたのに」
違う。貴方じゃない。私が呼んでいたのは貴方じゃないの。
新しい価値。新しい刀剣。愛した刀剣なんてこの場にいない。
切ないのが、とても込み上げてつらい。
鶴丸「...主?」
「っ!!ご、ご、めん!!..なんでも、ないよ」
すぐに立ち上がってしまう。
すぐに拒否してしまう。
すぐに貴方から背を向けてしまう。
影を作ってしまえ。
独りで抱え込んで。
貴方じゃない。といい続け
終いには幻覚なんて。ね。
怖すぎて愛する気力さえ失ってしまう。
鶴丸。どこ?私の、愛した刀剣。
綺麗で儚く、切なくて雪のように白くすぐ溶けてしまいそうな、美しい鶴丸。
望んでいるのに来てくれないの。
まだまだ。
まだ
まだ
ま...だ、
ま....,
........鶴丸、会いたかったのよ。