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【相合い傘】〜水無月ノ君へ〜 ※R18含む

第3章 06:03 ”花巻貴大”は梅雨をなめている。【全年齢】





及「ちょっと岩ちゃん!!そこ納得する所じゃないよー!!そんな事より、ちゃん!先輩を呼び捨てにするとは感心しないねぇ!」



及川から逃げるようにチャリの荷台から降りたはチャリを挟んで及川と牽制し合う。


学校に近づくにつれて、こんな時間にも関わらず、部活の朝練に向かう学生の数が増えてきて、及川を見つけるなり黄色い声をあげる女子の声がちらほら聞こえてくる。そんな声にひらひらと手を振って笑顔を振りまく及川。



『メンチ先輩、、、うるさいからあっちにいって。』



うんうん。今日も平和だ。





ポツ、、、 ポツ、、、、


ポツ、、、、、 ポツ、、ポツ、、、



花「やべ、、、雨降ってきた。」



傘を持っていた岩泉とがすかさず開く。

乾いたアスファルトに雨粒が落ちて灰色のアスファルトに黒の水玉をつくり、周りを歩く生徒たちもざわざわと傘をさしたり、足を早めた。



及「ちゃーん!相合い傘してー!」



追い回してくる及川に傘で応戦する。

呆れる岩泉。

雨に濡れる俺。



岩「このボケが!女子を困らせんな!」



及川が岩泉に後ろからどつかれて怯んだ隙に、
はチャリの荷台に飛び乗る。



『タカ、早く!』


花「あいよ!」



勢いをつけてチャリを漕ぎだすと、は背中にひっついて、俺に雨がかからないように後ろから傘をさしてくれた。

くっついた背中から彼女の体温がぽかぽかと伝わる。



花「ちゃん、おっぱいあたってる。」


『っ、、、、!、、ぶっ殺すよ?』


花「ちゃんに殺されるなんて、こちらの業界ではご褒美です。」


『、、、、キモッ、、、。』



きっと恥ずかしくて顔真っ赤にしてんだろうな。



背中でなんとなくそれを感じながら、

俺は雨の道を走り抜けた。




傘持ってなくて良かったー。







end.



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