第21章 -花束-(岩泉一)
カーンカーンカーン
「「おめでとぉ‼︎」」
「「お幸せにねぇ‼︎」」
「マッキー、浮気しちゃダメだよー♡」
「黙れ、クソ川‼︎
めでてぇ席で何言ってんだよ⁈」
盛大な歓声と拍手の中、
ニコニコしながらふざける及川。
「相変わらずですね、及川さん。」
「はは…なんか懐かしいっすね。」
国見と金田一が苦笑いしながら、
拍手を送っていた。
「お!こっち来た!」
松川の声に皆一斉に
顔をそっちに向ける。
「花巻さんっ‼︎」
「おめでとうございま〜す。」
「おぉ‼︎おまえら、サンキューなぁ!」
花巻が花嫁を抱き寄せ、
ピースサインをする。
花巻の一世一代の晴れ姿…
真っ白なタキシードが
よく似合っていた。
「やったな、花巻!」
「幸せになれよ。」
「おめでとう、マッキー!」
「「「うぇーい‼︎」」」
3人それぞれにハイタッチしていく花巻…。
こうしてるとつい
高校の頃を思い出しちまう。
やっぱ懐かしいよなぁ。
「さぁ、それではお待ちかね!
幸せな新婦によるブーケトスです!
女性のみなさん前ヘどうぞ〜!」
司会のアナウンスがあり、
前方へ目をやると、
花巻の可愛い嫁さんが、
ブーケトスをしようとする瞬間だった。
前のほうにいたオレらは、
ブーケを狙う女たちの近くにいたので、
相変わらず及川が声を掛けられたり、
金田一が固まっていた。
「いきまぁす!せぇのっ‼︎」