第9章 好きなタイプ。
サァーっと全身へ
血が駆け巡ってく。
恥ずかしさから
顔やら体が熱くなる…
やって、初めてやもん。
男の子を名前で呼ぶのは。
やからもうドキドキが尋常じゃない。
バナナオーレと引き換えに
こんな恥ずかしさを経験するとは
思って無かった。
あーん、したって。
名前で呼んだって。
そしたら機嫌良くなるから
めっちゃ喜ぶから、と
言われたんやけどさ…
渋「はよ飯食わな、昼休み終わってまうぞ」
「で、ですね…」
顔を背けられて
機嫌良くなるどころか
めちゃくちゃ普通で。
香絵ちゃんが好きなんやから
あーん、したって
名前で呼んだって
喜ぶ訳あらへんやんか。
"友達"やもん…