第13章 【立海列伝~王者を支えるマネージャー~】切原赤也
そんな空気に耐え切れず、そんなことより!と私は両手をぽんと叩いてみんなに声をかける。
「私たち、先輩になったんだから、可愛い後輩に負けないように頑張らなきゃね!」
「あぁ、そうだな。」
「うむ。」
「当然だろぃ?」
「ぷりっ。」
「・・・ふっ。」
そして私たちはまた切原くんを見守る。
頑張れ、切原くん、これで立海はまた強くなる。
みんなで目指そう、全国大会2連覇、そして3連覇も・・・
小宮山先輩~!と走りながら手を振る切原くんに、ファイト!と笑顔で手を振り返す。
「ふふ、本当に可愛い後輩だ、これから沢山可愛がってあげないとね?」
そして私達みんなは、また後ろを振り向けなくなった。
・・・頑張れ切原くん。
色々な意味で・・・
自分に魔の手が伸びていることとは露知らず、切原くんは笑顔で手を振りながら走っていた。
夕焼けと光る彼の汗がとてもきれいだった____
立海列伝~王者を支えるマネージャー~】切原赤也