第7章 【Orange day】千石清純
あ!そうだ!と彼女が俺のほうを見た瞬間に目があって、俺は慌てて目をそらした。
____あれ?なんで俺、目をそらしてんの?
「もんじゃ焼き食べて帰ろうよ?」
「もんじゃ~?」
「うん、久しぶりにキヨが焼いたもんじゃ食べたい!」
俺が焼いたもんじゃを食べたいと言われなんかドキッとした。
____あれ?なんで俺、ドキッとしてんの?
彼女は俺の制服を脱いで俺に手渡すと、15分後、校門に集合ね!と言って立ち上がる。
「あっ、このボール、急いで南君に返さなきゃ!」
「南?」
「うん。南君に借りたの。」
彼女の口から他の男の名前が出てちょっとムッとした 。
____あれ?なんで俺、ムッとしてんの?
彼女はあとでね~、と手を振って先に校舎に入っていった
夕焼けのオレンジ色に染まって・・・
ん~?あいつ、あんなに可愛かったっけ?
間違いないことは、落ち込んだ気持ちはどっかにいっていて、校門での待ち合わせをワクワクしているってこと 。
いくつかの急に湧いた疑問の答えは、方程式よりずっと簡単に解けそうだ。
俺の今日の運勢は最高で、特に恋愛運は絶好調
意中のあの人と恋の進展がありそう
ラッキーカラーはオレンジ
案外・・・あたっているかも?
とりあえず、急いでもんじゃ焼きデートに繰り出そう。
あ~、俺ってやっぱりラッキーだなぁ♪