第3章 お誘い。
大事な物から拾って行く。
まずは財布、スマホ。
その次、小銭。
散らばってるのを見て
はぁ、と溜め息。
こんな時に限って
小金持ちとか。
あ、もう…
あんなとこに10円あるし。
取りに行かなきゃ。
と、腰を上げる途中で
後ろから足音が聞こえて焦る。
この状況見られたら
すごく恥ずかしい。
道に物散らかしてる
酔っ払いって思われちゃう!
早く拾わなきゃ迷惑じゃん!
通行の妨げになっちゃう!
手当り次第に
大きい物から拾って
バッグへ適当に入れ
次は小銭を。
急いで拾ってる間にも足音は近くなる一方で。
「あ、わぁぁぁあっ」