第2章 月明かりの下での出来事。
そして、彼氏は居ない。
職場は小さな会社で
社員数も小規模だから
すっごい楽っちゃー楽。
人数多いと自然にグループが出来るし
同年代だとしんどいじゃない、色々。
その点、この会社は
ひと回りもふた回りも
年齢が上の人ばかり。
会社で独身なのは
私だけだから
出会いを見つける以前の問題だったりする。
「あ、ちゃん!明日の夜、予定空けといてや!」
「何でですか?」
「うまいもん、食わせたるから」
「蟹が良いです」
「おー、蟹な。任せときっ!ほな、気を付けて帰りや~」
「はい、お疲れ様でした」