第9章 溢れる想い。
「でねっ、すっごいかっこいい人で…」
お酒呑みながら
おでんをつまみつつ
屋台のおじさんに
渋谷さんの話をしていた。
だって、おじさんから「若い子がこんなとこ来るなんて珍しいわ」なんて話かけて来たんだもん。
なのにさ、迷惑そうな顔するってどういう事?
(気にせず話を続けてやる)
「もう言葉で言えないくらい好きらったんですよっ」
「……ほんなら気持ち伝えたんか?」
「それがぁ…!伝えてないのになんでか私の気持ち知ってたんれすよ!」
「どういうこっちゃ」
「ひらないれすよ」
結局、教えて貰えずなままだもん。