第6章 用意された舞台。
「ん~…もう誰よ!朝から!」
けたたましく鳴る
スマホの音で目が覚めた。
せっかくの休日なのに
何故起こされなきゃダメなの。
大体、こんな時間に掛けて来るのは
1人しか居ないんだけどさ…
このまま無視して
寝ようものなら後がうるさいし。
面倒くさいなぁ…と思いつつ着信に出る。
「ふぁーい、」
『お前、出んの遅いわ』
「すみませーん」
『まぁ、えぇけどな』
朝から何様、お兄様。
すごく元気な声にちょっと苛つく。
呑んだ次の日の朝はダルいのよ。
そこらへん分かってよ、お兄様。