過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第7章 何て自分は、さもしい存在なのだろう・・・
「・・・・・やってしまった」
エルヴィンは猛省していた。
ナナシを抱いたことに関してではない。
意識を失わせた挙句、傷が開いてしまうまで
ナナシを抱き潰してしまった事に関しての猛省だった。
我に返った時には既に遅く、傷から血を流しているナナシに気が付いたが、
どうすれば良いのかわからず、取り敢えずタオルで止血し、
身体を清め包帯を巻き直してみたものの、
人間の身体では無い為これで良かったのかがわからなかった。
ナナシが眠るベッドの傍らに座り、その寝顔を見つめながら
思い出したくない情事中の言葉を思い出す。