過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第33章 ナナシの想い
どれだけエルヴィンの萌えポイントを刺激して
息子の成長を促進する気なのだと思ったが、
可愛らしいお願いなので勿論聞く。
ここで「夢なんかで終わらせない」などと口走った暁には、経験則的にナナシはこの場を去ってしまっただろう。
エルヴィンのナナシ経験値が発揮された瞬間だった。
案の定、ナナシは心底ホッとした表情をしてエルヴィンに
笑い掛けてきた。
あれだ・・・
これは巷で流行っているという『恋愛げ~む』なるものと同じなのだ。
エルヴィンはやったことはないが、
確かナイルがやっていたのを少しチラ見したのを思い出す。
相手の好感度や選択肢次第で、うっふんあっはんの天国ルートになるか、
「貴方なんて嫌いよ!」と言われてフラれるバッドエンドルートになるかと
同じだ。
因みにナイルは全てにおいてフラレてバッドエンドだった。
それもある意味才能だったと思うが、
今はナイルの事などどうでも良い。
あまりにも萌えフラグが立ち過ぎて、
エルヴィンの脳がオーバーヒートを起こしてしまったのだ。
ナナシは超難易度が高いレアキャラのツンデレ女王様だろう・・・
・・・って、いやいや、もう『げ~む』の話は置いておこう。
兎に角エルヴィンはもう二度と無いチャンスに舞い上がっているのだ。
ナナシを合意で抱けるとなると否が応でもテンションが上がる。