過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第30章 続・不運な男
やがて数着候補を選んだエルヴィンはナナシを試着室へ放り込み、
着替えが終わるまで外に出られないよう試着室の前に陣取る。
ナナシは諦めて女の姿になり、エルヴィンが選んだ服を一着ずつ試着して、
気に入ったものを着てエルヴィン達の前に姿を現した。
「こ・・・これで、良いか?」
顔を赤くしながら出て来たナナシに男三人は一瞬固まったが、
すぐに良い笑顔でエルヴィンが「とても似合うよ」と言って
肩を抱いてくる。
服のお金を払おうと財布を出したナナシだったが、
エルヴィンによってやんわり遮られ、
結局彼に買ってもらう形になってしまったのだった。