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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第29章 運命の招待状














――――その手紙が届いたのは、ナナシの余命が判明したすぐ後の事だった。











『調査兵団にいる銀髪の臨時教官殿へ』



ナナシ宛てに届けられた手紙にエルヴィンは眉根を寄せて訝しんだ。

ナナシが調査兵団にいる事はごく一部の限られた者しか知らず、
手紙の内容は『迅鬼狼』関連だという事は容易く想像がついた。

エルヴィンはこれを素直にナナシに渡して良いものかと思案する。


これを隠してもエルヴィンの知らないどこからか情報が漏れ、
ナナシが蒸発する可能性を考えた。

エルヴィンとしては、それだけは何としても避けたい事だったので、
ナナシを呼び出し目の前で開封させる道を選んだのだった。






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