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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第23章 負けた・・・










エルヴィンは投げつけられる非難の言葉には目もくれず、
ナナシを心配していた。

前の壁外調査の時も思ったが、命懸けで帰ってきたにも関わらず
浴びせられる心無い言葉にナナシがどう思っているのか
気になっていたのだ。


エルヴィンにもナナシを無理矢理調査兵団に留めているという自覚はある。

無理矢理命懸けの壁外に連れて行って、
帰ってきたら民衆からのこの仕打ちでは流石のナナシも
傷ついているのではないかと気が気でなかった。

無表情なその白い顔から何か汲み取れないだろうかと思って
凝視していると、ナナシも此方を向いたのでドキッとする。

何を思って自分を見たのかわからないまま、
エルヴィンは反射的に視線を逸らしてしまった。


やってしまった!と思ったが、もう一度目を合わせる気にもなれず、
エルヴィンは本部までの道を進んだ。


その後は事後処理などで忙しく、エルヴィンとナナシが
まともに言葉を交わせたのは数日後だった。






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