• テキストサイズ

過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第3章 不運な男












ナイルから奪っ・・・譲り受けた茶封筒の中身を取り出し
確認したエルヴィンは目を見張る。

それはエルヴィンとエルヴィンの父親に関する戸籍や資料だった。



一体何故こんなものを・・・という思いを込めて、
ギロリとナイルを睨みつける。


無言の圧力に屈したナイルは、渋々といった体で
ナナリーとのやりとりを語り始めた。




突然憲兵団本部にやってきて、
エルヴィンの父親に関する戸籍を見せて欲しいと頼んできた事。

もしもエルヴィンの父親が探している人物だったら、
ナナリーはエルヴィンの幸せのために身を引くと
話していた事などを話すと、エルヴィンはナイルに
詰め寄った。


「身を引くだとっ!?何故だっ!」

「し、知らねぇよ!俺に聞かれたって・・・・っ!」

「思い出せ、ナイル!ナナシは他に何を言っていたんだっ!?」


胸倉を掴み、物凄い形相で迫ってくるエルヴィンに
恐怖を覚えながら、ナイルは必死にその時の事を思い出す。


「た、確か、おまえの親父さんに罪を犯したからって・・・」

「罪っ!?どんな罪だっ!?」

「そこまでは言ってなかった。・・・ただ、自分といる事で
エルヴィンは不幸になるから、他の女と所帯持って幸せに
暮らして欲しいと泣きながら・・・」

「泣き・・・っ!?ナナシを泣かせたのかっ!?」

「ち、違う!俺が泣かしたんじゃないっ!ナナリーが
おまえの幸せを願って泣いたんだ!」


エルヴィンはナイルの言葉を聞いて硬直した。




/ 403ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp