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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第23章 負けた・・・









他の兵士達より短い休憩を終えたエルヴィンは身支度を整え、
ナナシと共に幹部の揃っている部屋へ向かっていた。


一歩後ろを歩くナナシの体調は大分良さそうだが、
索敵能力が使えないとなると荷馬車護衛班よりも
巨人との遭遇率の高いリヴァイ班に入れた方が
その戦闘力が活かされるだろうかと思案していると、
ナナシの足がピタリと止まった。


どうしたのかと思い振り返ると、ナナシは気配を探るように
遠くを見つめ「巨人が向かってきている」とエルヴィンに告げた。

その言葉にエルヴィンは目を見張り驚く。
ナナシの索敵能力は失われたはずだ。


「それは本当か?ナナシ、距離と方角はわかるか?」

「南東方向三体、南西方向二体。距離は双方大体五キロ弱
・・・足は遅い。多分急いで陣形を整えて出立すれば回避出来る」



念の為と言った感じで尋ねてみれば、
驚くほど正確な情報を伝えてきたのでエルヴィンは
更に驚愕した。

だがすぐに頭を切り替えると駆け込むように幹部の揃う部屋へ入り、
すぐに出立準備をするよう各班に伝達を行った。


ナナシの索敵能力が回復したかはわからないが、
回避出来る戦闘は極力回避すべきだ。

ナナシの班の異動は一先ず置いておき、
エルヴィンは調査兵団を率いて休憩地点を出発した。






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