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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第19章 八割まで戻せ












「君は都合が悪くなるとだんまりを決め込むな。それではいけないよ」


エルヴィンはナナシの顎を掴み強引にその口に
噛み付くような激しいキスを落とした。

自ら口の中を噛み切り、ナナシが己の血を飲むように
その口内へ流し込む。

それに気付いたナナシは抵抗を見せたが、
自分の身体と壁の間に挟み込んで無理矢理抑え込むと
徐々に抵抗が弱まっていった。

そしてそれに反比例してナナシの息は上がり、
艶かしい声が上がり始める。


ガクガク震えながら力が入らなくなったナナシの身体を
支えるように抱き込んで、エルヴィンが唇を離す頃には
ナナシの目の焦点が合わなくなりトロンと蕩けた状態だった。


「おや、そんなに俺のキスは気持ちよかった?
それとも血の味が極上だったかな?俺としてはどちらでも構わないが、
俺以上の男はいないだろう?ナナシ」


言外にエルヴィンではなくリヴァイ達を選んだことを責めているのだ。


クタッとしたナナシの身体を執務机に横たえさせると、
エルヴィンはナナシの下半身へ手を這わせた。


「君の可愛らしい所も反応しているようだし、
俺が楽にさせてあげようか?」


ジッパーに手を掛けられた所で、漸く我に返ったナナシは、
エルヴィンに蹴りを入れて彼を退かすと一目散に執務室から逃げ出した。






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