第8章 08.都大会
…と言っても、都大会では、S3のみ現レギュラーの亮が戦い、他は準レギュラーで挑むことになっていた。
相手は不動産中?と言うところらしい。
神「不動峰だ。ふ・ど・う・み・ね!」
『あれ?聞こえてた?』
神「普通に言葉に出してただろ!」
なんか、この人侑兄に似てる。
『それより早く案内してよ〜』
神「それが人にモノを頼む態度かよ…」
実は、飲み物を買いに行こうとして、迷子になりました☆
そこで、どうやら次の対戦校の選手に出会い、どうせ行くところは同じだからといって、案内をしてもらうのとにしたのだ。
芥「あっ、凌香〜〜!って、そいつ誰!?」
『ジローちゃん!いやぁ、迷子になっちゃって、この人に連れてきてもらったの!』
宍「って、そのジャージ、次の対戦校のジャージじゃねぇか…」
『道案内と試合は別でしょ!』
向「そうだけどよー」
なんだか不満そうな彼らを置いて、神尾くんの方に振り返った。
『案内してくれてありがと!はい、これお礼!』
神「あ?ああ…サンキュ。じゃーな。負けねぇからな」
『こっちこそ負けないよー!』
神尾くんはそう言って自分の学校の方へ行った。
なんかドヤされてるみたいだけど、ジュースあげたしチャラで!
跡「お前ら、試合始まるぞ」
景吾のその言葉で私たちは最終ミーティングを行った。
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『ウソ、でしょ…』
不動峰中は無名校だったので、侮っていた。
凄い強くて凄い団結力があって…最高の学校だった。
その学校にウチ(氷帝)は負けてしまった。
亮は不動峰中の部長サンに敗れてしまった。
…悔しい。悔しいね、みんな。
あれだけ盛り上がっていた氷帝コールもいまはもう静まり返ってしまっていた。
亮は一人でクールダウンといってこの場にはいない。
景吾は景吾で榊監督に連絡をしている。
ーー亮が、レギュラー落ちをしてしまう。
これは氷帝テニス部の決まり事だから仕方ないかもしれない。
それでも私は…私は諦められない。
だって、亮は私の仲間で友達だから。
放っては置けないの。
お節介かもしれないけど、受け入れてね、亮。
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