第34章 運命
私は心に決めた日から作品に集中していた
彼からの連絡は来なかったが
出来上がった作品を一番に彼に見せたかったから
寂しさを振り払うように
夜も寝る時間も惜しんで作品に没頭していた
明るい時間には、彼と出会った場所で描いていた
それは、もしかしたら彼が来るかもという
私の期待だったのだ
何日も頑張っていたある日
私は一日仕事が休みだったので
朝から海に来て作品を作っていた
その日は晴天で作品も気持ちよく進んでいった
私は休みなく作品を仕上げるのに集中していた
しかし、昼過ぎに突然
気分が悪くなってきたのだ
「....どうしたんだろ」
私はそっと筆を置いて側に
置いてた水に手を出したが
ペットボトルが二重に見えだした
「えっ?」
私は、驚いたがその途端に
急に頭が重くなってきた
私自身もどうしたのかと
不安になった瞬間に
目の前が真っ暗になってしまったのだ